Mie Hayamizu photography

写真 と 造形研究ノート 
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サロメ

まったりと趣味の読書をしてました。

子どもの頃から、どこか切ない話が好きです。
アンデルセン『人魚姫』、オー・ヘンリー『最後の一葉』『賢者の贈り物』、
そして、オスカー・ワイルドの『幸福な王子』は繰り返し読みました。

本日の本はオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』。
こちらは切ない系の話ではありません。
生首がでてきます。

現在、画家のギュスターヴ・モローが描いたサロメ展示が
パナソニック汐留美術館で開催されていて
見たいなあと思いながら時間に追われる日々だったもので
じゃあ本を読んでみようかと。

海外の本を読むときは訳によって世界感が変わってしまうので
誰が翻訳した本が好まれているのか検索をしてみますと、
福田恆存さんが翻訳し岩波文庫で出版された『サロメ』が良さそうでした。
わたしは文章の良さで検索をしたんですが、実際手に取ってみると
原作と同じくオーブリー・ ビアズリーの挿絵が使われており
原作と同じく友人(実際は同性の恋人)に捧ぐ扉の文言も入っており
もちろん翻訳された言葉のリズムや美しさにも満足できました。

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もう一冊、平野 啓一郎さんが翻訳した『サロメ』も読んでみました。
個人的に翻訳は福田恆存さんのほうが好みでしたが、
こちらは、現代的な言葉を使っていますので読みやすくなっていますし、
オスカー・ワイルドの生い立ちや恋人のこと挿絵についての解説もあって
こちらはこちらで、読んで良かったです。

聖書が元となった戯曲ですので、ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)が
イエスの出現を預言しているセリフなどが出てきます。
モローの絵に関する美術評論を読んでいたので
物語のざっくりとした内容はわかっていたのですが、
オスカー・ワイルドの描くサロメ像は
少女の無垢さと残酷さがありありと溢れておりました。
かわいさあまって憎さ百倍とは・・・こわわい。

モローが書いた複数のサロメのなかでは
ルーヴル美術館にある《出現》(1876年)が
オスカー・ワイルドのサロメで描かれている
妖艶な処女の印象に近いかなと個人的には思いました。
《刺青のサロメ》になると神秘性が凄すぎてシャーマンみたい。

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